Message

創作について

釉の質感

格調ある京焼の心を慕い、その美しさの中に現代の息吹を盛り込み、いたずらに古風に流れず、むやみに新しがらず・・・・ 心をこめて創作しました。

伝統として受け継いできた所作と品格を土台にしつつ、日々のうつわにだけ漂う「いま」の空気を削ぎ落とさないよう、形と釉と焼きのバランスを丁寧に見極めています。流行の様式に寄り添う代わりに、手の感覚と長い時間の試行に立脚した形を選び取りたいと考えています。

「古い」ことと「新しい」ことのどちらか一方へ流されやすい時代にあって、両極の間で耳を澄ませながら、自らの仕事の線を静かに保つこと。ろくろの上のわずかな違い、窯の中の焔の表情が作品に宿る息づかいになる――その一点に、いまも集中を向けています。